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FRB、ベンチマークをFF金利誘導目標から変更?

by • December 11, 2013 • Latest NewsComments (0)2202

Farewell To Federal Fund Rate?

米連邦準備制度理事会(FRB)は、短期金利引き上げに新たなツールの導入を検討中である。過去20年以上にわたり、準備預金であるフェデラル・ファンド(FF)の誘導目標を上下することで短期金利を調節してきた。しかし将来の引き締めサイクルでは、資産買入を通じて積み上がった米国債などを担保とする翌日物リバースレポ取引金利をベンチマークとして使用することとなりそうだ。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙がFed担当のジョン・ヒルセンラス記者とビクトリア・マクグレン記者の署名で、11日の米株引け30分前に報じた。

ニューヨーク連銀にて市場グループ責任者および金融政策を調整する口座システム・オープン・マーケット・アカウント(SOMA)の責任者を務めるサイモン・ポッター氏は2日、リバース・レポ取引につき「引き締めサイクルで短期金利を制御する上で有効に役立つ」との見解を表明していた。ポーター氏の前任者で金融危機に対応したブライアン・サック前副執行総裁も、リバースレポ・プログラムこそ米連邦公開市場委員会(FOMC)が金利を調整する上での基軸であるべきとの考えを示しているという。

ポッター氏によると、リバースレポ取引は「円滑に実施され不具合は最小限」といたって順調そのもの。引き締めサイクルを準備しつつある一方で短期金利の管理が可能と確認した今、FOMCではあらためて超過準備預金金利の引き下げが議論されている。量的緩和(QE)縮小と利上げが「別物」と、マーケットにサインを送るためだ。

サンフランスシコ連銀のウィリアムズ総裁は4日、リバースレポ取引が短期金利の管理に役立つと述べた上で「NY連銀が試験中のリバースレポ取引を通じ、超過準備預金金利を0%に引き下げても基本的に短期金利の制御が可能と確認できている」と発言した。

ただウィリアムズ総裁はFOMCメンバーの間で「賛成が反対より若干多い程度」と付け加えており、すぐに引き下げを決断しそうにはない。ただWSJ紙では10日、超過準備預金金利の引き下げを支持するアラン・ブラインダー元FRB議長の寄稿を掲載しており、希望する声も根強い。12月FOMCではQE縮小もさることながら、議長として最後の記者会見に臨む予定のバーナンキ氏が何を語るのか注目される。

(カバー写真 : SFgate)

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