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ゴールデン・グローブの注目作品:ガールズはニュー・ノーマル版SATC

by • January 15, 2013 • GossipComments (0)3249

‘Girls’ Is The New Normal Version Of Sex And The City.

ゴールデン・グローブ賞といえばついつい映画部門に目が行きがちですけど、ファンなら見逃せいないのがドラマ部門です。今年は映画部門でベン・アフレック監督・主演の「アルゴ」がまさかの2冠を達成した一方で、ドラマ部門でもひと波乱がありました。

今年のドラマ部門(コメディ・ミュージカル)で作品賞、ならびに主演女優賞の2冠の栄誉に輝いたのが、こちら「ガールズ(Girls)」。2012年5月にHBOで放映を開始し、2シリーズ目がアメリカでも13日からスタートしたばかりですから、日本ではまだ馴染みが薄いかもしれません。

主演女優賞の彼女、いわゆるステレオタイプの主人公でないところがミソ。
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それぞれの対抗馬はといいますと

【作品賞(コメディ・ミュージカル部門)】

▽ザ・ビッグバン・セオリー/ギークな僕らの恋愛法則(THE BIG BANG THEORY)
CBS 
Chuck Lorre Productions, Inc. in association with Warner Bros. Television

▽エピソーズ(EPISODES)
SHOWTIME 
SHOWTIME, Hat Trick Productions, Crane Klarik Productions

▽ガールズ(GIRLS)
HBO 
Apatow Productions and I am Jenni Konner Productions in association with HBO Entertainment

▽モダン・ファミリー(MODERN FAMILY)
ABC Levitan-Lloyd Productions in association with Twentieth Century Fox Television

▽スマッシュ(SMASH)
NBC Universal Television in association with DreamWorks Television

このなかで日本で放映されていないのは、英国輸入ドラマ「エピソーズ」と「ガールズ」だけではないでしょうか。

【主演女優賞(コメディ・ミュージカル部門)】

ゾーイー・デシャネル(Zooey Deshanel)―「ダサかわ女子と三銃士 (NEW GIRL)」
→女子なら映画「(500日)のサマー」でも、よくご存知のはず。

ジュリア・ルイ=ドレイファス(Julia Louis-Dreyfus)― 「ヴィープ(VEEP)」
→アメリカの長寿コメディ「エブリバディ・ラブズ・レイモンド」で一躍スターダムを駆け上がりました。

レナ・ダナム(Lena Dunham)― 「ガールズ(GIRLS)」
→まだ26歳です。

ティナ・フェイ(Tina Fey)― 「サーティ・ロック(30 ROCK)」
→ご存知サタデー・ナイト・ライブ出身。サラ・ペイリンの物真似には全米が爆笑!ゴールデン・グローブでは司会をこなしました。エミーやらゴールデングローブで、主演女優賞を総なめにした輝かしい経歴の持ち主です。

エイミー・ポーラー(Amy Poehler)―「パークス・アンド・レクリエーション(PARKS AND RECREATION)」
→ティナと共に司会を務めタ彼女、ヒラリーの物真似で日本でも知名度を上げましたね。

以上、並み居るベテラン+強豪を押しのけて受賞した「ガールズ」、日本デビューも間違いないのでは?

「ガールズ」の内容はといいますと。

マンハッタン東端を流れるイーストリバーの先、ブルックリンはグリーンポイント。並木道が四季を彩り、昔ながらのタウンハウスが趣を奏でるこの街に、作家志望の20代半ばの女性ハンナが安穏と暮らしておりました。そこへ突然、故郷のミシガン州からハンナの両親がニューヨークに乗り込んで生活援助打ち切りを宣言し、物語は始まります。恋に仕事に奮闘する主人公を軸に女友達・従姉妹の3人を加え、等身大の女性らしい悲喜こもごもをユーモアたっぷりにお届けするドラマ。ニューヨーク市を舞台とし、かつ配給元がHBOなだけにセックス・アンド・ザ・シティとかぶるところが大アリなんですよね。恋愛の行方を克明に追うあまり文字通り体当たりでセクシュアルなシーンで攻めてくるところも、ソックリです!!

とはいえ、やはり時代が違います。

1988年に始まりアメリカの黄金期ともいえる90年代のニューヨークを謳歌したSATCは、全編にわたって1足5万円以上は余裕のマノロ・ブラニクからプラダ、シャネル、ルイ・ヴィトン、ディオールetc、一流ブランド品がアメよアラレよと降り注がれておりました。反対に「ガールズ」は、主人公の住まいがマンハッタンではなく郊外のグリーンポイントなだけに、小物使いが違います。

グリーンポイントは、ここ!緑の矢印が指し示しています。うちの近所でもあるんですよ~。
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グリーンポイントから徒歩15分、メインストリームを毛嫌いするヒップスターが通うウィリアムズバーグのフリーマーケットで求めた古着や、日本でいうユニクロのようなお手頃カジュアルを着回すんですもの!いわばPIMCOのモハメド・エラリアンCEOのいうニューノーマルにSATCを掛け合わると、いい塩梅に「ガールズ」に仕上がるというわけです。

80s風のファッション復活の今だからこそ、ほのかに古臭いくらいがちょうど良く今の時代にピッタリ。
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主演女優、原作者、そしてエクゼクティブ・プロデューサーを務めるレナは、30代でキャリアと自由なお金と恋愛を謳歌した後に家族を求めたSATC世代や、アッパーイーストサイドに住むお金持ちの子息令嬢を扱ったゴシップガールの20代手前の年齢層の間、20代半ばを描きたかったと説明しています。そんなレナの創造力に「40歳の童貞男(The 40 years old virgin)」や「無ケーカクの命中男(Knocked up)」など、善良かつ愛すべきオタッキー男子を扱った作品で映画界に旋風を巻き起こしたジョン・アパトウがエッセンスを加えているんですよ~。そんな2人のちょっとエキセントリックなパワーが融合されて仕上がった「ガールズ」、一見の価値ありです。

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